筋肉をつけすぎると早く死ぬ
プロテインやってるから早く死ぬ
そんな根も葉もない噂を昔から耳にしたことがあります。
筋肉をつけると早く死ぬといった都市伝説、どういった理由でそんな話ができたのでしょうか。
はたして、実際のところは?
ウエイトトレーニングに興味のある方は、ぜひ次の記事もご参照ください。
ボディビルダー、マッチョはなぜ短命と言われるの?
まずは結論からまいります。
マッチョだから寿命が短い、短命であるということはありません。
ただ、「どのようにしてマッチョになったのか」、その過程が関係しています。
この記事を読むことによって
マッチョだから短命なのではなく、ドーピングをしていれば短命のリスクあり
結局はマッチョだからどうのというより、すべてをかけて極端に心身にストレスをかけ続けるとリスクが増す可能性あり
体づくりはバランスの良い食事が大切ゆえ、結果的には健康面にもメリットが大きい
ということがわかると思います。
では、さっそく逝って・・・もとい、行ってみましょう!
ボディビルダーの寿命は短い?原因の一つは「アナボリックステロイド」
実際にスーパーマッチョなボディビルダーがバタバタ死んでいるのを知っている人もいると思います。
ところが、マッチョが早く死ぬのは何もボディビルダーに限った話ではありません。
球技やコンタクトスポーツ、武道などのアスリートであったり、プロレスラー、お相撲さん…
データーによると、平均寿命以下で亡くなることは珍しくないようです。
しかし、早死にが目立つのはムキムキのボディビルダーであることは、マニアの間では結構知られた事実です。
有名どころのボディビルダーもかなり若くして亡くなっています。
「これだから筋肉つけすぎたら早く死ぬんだ」なんて言われそうです。
・・が!
筋肉つけすぎで死ぬなんて、漫画のようなことはありません。
アナボリックステロイドなどの筋肉増強剤、
つまり
薬物による「ドーピング」をすると、特に「血栓」のリスクが高くなり、
心筋梗塞などの急死のリスクが増大すると言われています。
血管が詰まって死んでしまう、というわけです。
実際にプロのボディビルダーにおいて、30代、40代という若さで急死しているケースは多く、ほどんどが心臓疾患により若くして亡くなっています。
つまりは、
筋肉をつけすぎたから死んだとかそんな理由ではなく、ドーピングによる副作用であることが多いと思われます。
ドーピングはビジネス。寿命を削ってスポンサーをゲット
ドーピングをしている競技はボディビルだけではありません。
プロレスや格闘技、その他競技スポーツもろもろなんかもそうだとは思いますが、皆が皆ではありませんし、あくまで勝手な推測の域を出ません。
なぜならば、
競技をしている人はわざわざ「自分はドーピングをしている」と言いません。
身体的特徴や競技の背景から、状況証拠としてそう周りから言われるだけです。
検査で薬物が検出されたわけではありません。
勝手な言いがかりと言われればそれまでです。
しかし実際に、ドーピングを告白した元競輪選手もおりました。
また「自分も(薬を)使わないと、使ってる上の選手に勝てない」と競技に失望し、若くして引退していった選手の記事もあります。
スポーツ界のドーピング問題について興味のある方には、次の記事をお借りしてきました。
こちらも「ツールドフランス」という自転車ロードレースで7回優勝をした選手の、インタビュー形式のドーピング告白記事をお借りしました。
選手にとって体づくりのそれはビジネスです。
記録がかかっている状況です。
契約だってかかっています。
何が何でも勝利しなくてはいけません。
生活だってかかっています。
スポンサーに「僕は使ってますけど」なんて言えるはずはありません。
そんなことを公言する選手にスポンサーはつきません。
特にボディビルにおいては、大した体ではない人よりもスーパーマッチョのほうが、そういった界隈のスターになれると思うのが自然なところです。
例えそれが薬物の助けがあったにしても。
実際のところ、真実は本人にしかわかりません。
とにかく、競技スポーツにおいては過程はどうあれ「結果」が求められるのです。
もちろん、スポンサーがどうのとかそれが目的ではなく、何が何でも勝利を手にする、絶対に負けたくない、そんな信念をもとにできるすべてのことをやる。
その一つの方法としてドーピングがある、という場合もあるのかもしれません。
ドーピング検査のない競技も、建前はドーピング禁止です。
わざわざ「やっている」と言わなければ、どんなに見た目が怪しくても「白」なのです。
ドーピングを告白した元競輪選手のように、「ドーピングをしないと他の選手と同じ土俵にすら立てない」といった現状もあったりするわけです。
こちらはドーピングで急死したプロボディビルダーの動画です。
検査に引っ掛かったわけではないですし(検査がない)、使っていると全員が公言していないため、このレベルでも状況証拠で「使っている」と憶測で言っているだけです。
競技をせず趣味でドーピングしながらトレーニングをしている人も中にはいますが、そういった人は「やってますよ」と公言している人もいます。
公言することで「なーんだ・・」と思われることはあるのかもしれませんが、本人さえよければ問題ない場合も多いです。
スーパーマッチョとビジネス、ドーピングは切っても切れないスポーツ業界の闇の部分であります。
昔のボディビルは「倒れるまで鍛えろ!!」「吐くまで喰え!!!」
今でこそ「倒れるまでトレーニングしろ」「吐くまで喰え」なんてことはほとんど言われなくなりましたが、昔はそうやって体づくりをしていた選手も少なくありません。
「太りまくったらコンテストに向けて、今度は極限まで絞れ!!」
こんなことをやっていれば、もしかすると体への負担は相当なものかもしれません。糖尿病にもなりかねません。
しかし現在の体づくりは「リーンバルク」よろしく、極端な体重の増減を避け、健康的な食事をベースに少しずつの自然な増量を狙っていきます。
無駄に太るのを避けるようにしていますし、筋肉増強においてもそれがベストとされています。
実際のところ、ボディビルは極端な食生活を日常としているように思われがちですが、実際は普通です。
そして大切なのは根性でもなんでもなく、継続です。
各々のペースで体は作れるので、老若男女、誰でも何歳からでもできてしまいます。
トレーニングはもちろん頑張りますが、何もぶっ倒れるまでではなく「個人に合った量」の範囲で最大の成果を出すようにコツコツ継続していきます。
マッチョと言うか、アスリートの寿命も短い?スポーツすると早死にする?
ところで、筋肉づくりを行うのはボディビルダーに限った話ではありません。
体を酷使するというところでは、ボディビルトレーニング以上にハードなスポーツや日々の厳しいトレーニング、徹底した食事の管理を行っている人もざらにいます。
厳しすぎるお相撲さんの体づくり
お相撲さんなんて、稽古の激しさはもちろんですが、大量な食事での体重増加による体の負担は相当なものだと思います。
無理をして食べないと、あそこまで体重を増やすことは不可能と思われます。
また、番付が上がると精神的ストレスも計り知れないものがあると思います。
競技のため心身に大きな負担をかけるスポーツの代表だと思います。
さらに、真意のほどはわかりませんが、インシュリンなどドーピングの問題など闇の話があったりもします。
ちなみに近年のお相撲さん(横綱)の平均寿命は58.6歳だそうです。
一流アスリートは命を燃やしてすべてをかける!
結局、体に極端に負担をかけることを言えばボディビルに限った話でもなく、他のどのスポーツにも言えることです。
競技の練習のほうがウエイトトレーニングよりも地獄を見るなんて、よくある話です。
ただ、実際にそこまで命を懸けるほどに打ち込める人は、なかなかいないのではないしょうか。
僕自身ボディビルを15年以上やってきてコンテストにも出場してきましたが、はっきり言って「ぬるい」体づくりをしてきたという確固たる自信(?)があります。
生涯にわたって体づくりを続けていきたいですし、健康第一です。
ほかの方には「とてもマネできない」と言われますが、僕よりももっともっと真摯に打ち込んで吐く思いをしてまで取り組んできた人を知っておりますし、プロスポーツとして競技に打ち込んでいる人がやっていることは想像も絶するでしょう。
プロで生きていくならば、健康なんて二の次でしょう。
アスリートの平均寿命って実際何歳なの?
現在の男女の平均寿命(2018年)と、スポーツ選手の平均寿命は以下のものです。
女性 87.3歳
男性 81.2歳
陸上(長距離) 80歳
剣道 77歳
ゴルフ 73歳
ラグビー 72歳
陸上(短距離) 70歳
馬術 68歳
サッカー 68歳
プロ野球 66歳
レスリング 65歳
自転車 57歳
相撲 56歳
ここからは推測ですが、これらスポーツをやったことがある人全員が短命というわけではないと思います。
プロ野球と草野球では、心身に与えるストレスは比べ物にならないと思いますし、そういうことだと思います。
ボディビルも同様です。
趣味でちょっとマッチョになったくらいでは、心身へのダメージは少ないでしょう。
マッチョは短命?まとめ。何事も過ぎたるは猶及ばざるが如し。
健康を考えれば、スポーツはほどほどに。
しかしマッチョになったくらいではほどほどの域は出ないと思われます(ドーピングは除く)。
また、どんなに頑張っても頑張っても、一流アスリート並みに頑張って、心身共に削れる人はなかなかいないと思われます。
スポーツマンと早死にの関係は昔から言われていましたが、「寿命が縮む」と言われたり「むしろ長生き」と言われたり、はっきりと結論付けるものは何もありません。
「やりすぎ」の線引きは難しいですが、やりすぎると健康を害する恐れがあるということは、想像にたやすいと思います。
ボディビル界、スポーツ界のドーピング、アナボリックステロイドに関する記事は以下をご参照ください。
スポーツ界はドーピングにあふれている!?
薬物使用して当たり前?
使用しないと勝負にならない?
スポーツは極めるほど心身へのダメージは大きい
結局のところ、先ほど書いたように
・マッチョ(ボディビルダー)は寿命が短い
・スポーツマンは早死に
というのは、あくまで
・「ドーピング」をした場合
・「普通じゃ考えられないほど、頑張る!」「体を壊してもかまわない」という、プロスポーツの場合
だけでしょう。
過ぎたるは猶及ばざるが如し。
しかしそこまで心身を酷使できる人はそうそういないのではないしょうか。
一流アスリート短命説の一つに、「活性酸素」が異常に発生するというものもあります。
また、脂肪だろうが筋肉だろうが、体重が増えすぎるのも問題であると言われたり、踏ん張ったときに血管が切れるとか、話は尽きません。
ちなみに、筋肉を鍛える人は精神疾患にかかる率が大幅に減るというデーターもあったりもします。
プロで活躍できる人のように高い精神力をもって極端なことをできる人は、そうそういません。
健康第一にマッチョになる分には、健康寿命を延ばし、メリットのほうが多いと思われます。
ナチュラルボディビルダーは健康マニア
また、体づくり、筋肉づくりを行うにはバランスの良い食事は必須です。
栄養にも詳しくなり、不健康なことを避けるようになる傾向があります。
筋トレをしている人は、極端に太ってしまったり昼ご飯をカップ麺だけで済ませたり、そんなことをすることは少ないでしょう。
結果的に食生活が改善され、健康に寄与する部分が多くなると思います。
運動不足でカップ麺食べてたばこスパスパ吸っている生活よりも、
バランスの良い食事を習慣として筋肉づくりをしているほうが、健康寿命が長くなる可能性が高いと思いませんか?
ボディビルダーは老後に有利!マッチョにならなくてもいいから筋トレしよう!
ボディビルを行っている人の大半は、何も老後に備えて筋トレをしているわけではないでしょうが、老後の話をしてみます。
特に高齢になるほど筋トレの重要性は増してきます。
何もマッチョにならなくとも、筋肉はしっかりと鍛えておいたほうが生活へのメリットは大きいです。
特に、足腰はしっかりと鍛えておくことを強くおすすめします。
高齢者の転倒は命とりです。
転倒して大腿骨(太ももの骨)を骨折し
↓
ベッド上で安静にしているうち
↓
物の数日でせん妄(目が覚めているけど寝ぼけている感じ)をおこし
↓
その影響でベッド上安静が長引き
↓
そのまま全身の筋力低下
↓
痴呆
↓
肺炎
↓
そのまま寝たきり
↓
「家族の判断で経管栄養で寝たきりのまま生かされるか」
「家族の判断で点滴のみで衰弱死を待つか」
↓
死亡
のデスコンボは高齢者あるあるです。
要するに、高齢者の長期(場合によっては数日でも)にわたるベッド上安静は非常に危険です。
中には途中で復活する方もいますが(安静が長引かず、リハビリを懸命に行える方)、デスコンボのリスクは非常に高いので、「予防」が大切です。
そのためにも、転倒予防として「命を守る大腿四頭筋」をしっかり鍛えましょう。
長年ボディビルで体を鍛えている方は、バランスを崩した時に自分の体重を踏ん張る事すらできない人はまずいないと思います。
転倒のリスクも限りなく低いですし、筋肉を鍛えることで心身に与えるメリットは計り知れません。
老後寝たきり+痴呆の状態で介護されて何年も生かされるのか
老後も変わらずアクティブに自立して元気に活動して何年も過ごすのか
高齢になるほどにその差はとても大きいです。
まさに「貯筋」と言われるゆえんです。
現在ボディビルを行っている人は、結果として未来への大きな資産になるわけです。
筋肉量と寝たきりの関係性はサルコペニアからも言われるところであり、現在「貯筋」が注目されています。
動けるうちに筋肉をつけておき、サルコペニアの対策をしておきましょうというものです。
一流アスリートのように命を燃やしてまで精神力を絞り出さなくても、バランスのよう食事を続け、ウエイトトレーニングを習慣化すれば過去の自分は越えられます。
マッチョになっただけでは寿命なんか縮みません。
健康のため、将来のため、今日も明日もボディビルディング!
ボディビルを行って、楽しく健康的にマッチョになりませんか?
筋肉は何歳からでも発達します。
新しい趣味、取り組み、自己投資にも是非筋トレをどうぞ!