ボディビル、フィジーク、その他肉体美を競うコンテストに出場をしたい。
筋骨隆々になればコンテスト出場の準備ができたといえるのでしょうか。
どのコンテストも、審査基準は微妙に違えど、ある共通点があります。
筋肉が十分に発達している
体脂肪がそぎ落とされ、絞れている
ポージングができる
大まかにこの3つをクリアする必要があります。
あとは、「日焼け」をして引き締まって見えるようにしておきます。
また、ムダ毛を処理してはみ出ないようにし、脇やすね毛もある程度つるつるにしておきます。
特に「絞れている」ここをクリアしないと、「審査対象外」になるのが現状です。
マッチョになるだけではコンテストでは通用しない!
今回はそんな「コンテストに出るために必要な準備」について解説します。
ボディビルなどの肉体美コンテストが未知の世界の方は、ぜひご参照ください。
僕もボディビルを15年以上続けています。
もちろん、たったの一度もドーピング等の薬物使用は一切ありません。
20代半ばから30代前半まで、コンテストには何度も出場しました。
県大会で優勝したことはありますが、他はほとんど予選落ちです。
落ちすぎて、もう落ち飽きました(笑)
僕は「減量」がとても苦手で、何をやっても絞れない。
中途半端な仕上がりでいつもステージに立つ。
そんなことを繰り返してまいりました。
最低限でこれくらい絞れていないとコンテストでは通用しないのが現状です。
そんな僕でもコンテストに向けてどういった準備が必要なのかは十分にわかっているので、「予選落ちに用はない」なんて思わずに、最後までお付き合いください!
そもそもボディビルのコンテストって、どんな感じで行われるの?
何をどう審査しているわけ?大会の雰囲気は?
観に行ったことが無い。
予習をしておきたい方は、まずは次の記事をご参照ください。
ボディビルコンテストの審査基準は「ポーズをとった時」の見た目
ボディビルやフィジークなど、肉体美を競うコンテスト。
審査員が「見た目」で順位をつけていくことで、最終的な成績が決定します。
どのコンテストでも、それは同じです。
全て、「見た目」審査です。
ボディビル、フィジーク、その他、審査基準は微妙に違えど、見た目審査でどこを見ているのか。
それら、共通していることがあります。
それは
筋肉が十分に発達しているか
体脂肪がそぎ落とされ、絞れているか
ポージングによる表現が上手か
この3つです。
そして、見た目審査と言いますが、「ポーズをとった時の見た目」を審査しています。
いくらジムでデカくても、いくら絞れていたとしても、ポーズをとって栄えない体をしていれば、評価を大きく落とします。
それでは、ボディビルを例に解説していきます。
ボディビルのポーズって、何なのか?
飲み会で頼みもしないのにおもむろにポーズをとるマッチョがいるけど、あれのこと?
ボディビルのポーズについて知見を深めたい、ポージングのコツを覚えておきたい、
そんなマニアックな方は、次の記事をご参照ください。
筋肉が十分に、バランスよく発達しているか
当然ですが、筋肉が発達していないとどうにもなりません。
筋肉がなく華奢のままステージに上がっても、評価されることはないでしょう。
ウエイトトレーニング、食事、ここを管理、継続し、少しずつ筋肉をつけていくことが必要です。
個人差はありますが、ウエイトトレーニングを開始して3年目あたりに初出場を目指す場合が多いです。
筋肉はすぐには発達しません。
もちろん、最初の一年は物凄い進歩を実感できるでしょう。
しかし、コンテストに出るにはまだまだ足りません。
思っている以上に、コンテストに出場できるくらいの筋肉量は遠くにあるものです。
これからマッチョになってみたい方、
トレーンニングをどうしたらいいのかお悩みの方は、
次の記事をお役立てください。
胸囲何センチではなく、審査員から見て筋肉が発達していればOK
どのくらい筋肉が発達すればいいのかですが、「審査員から見て発達している」ならばオーケーです。
「腕回り何センチ」「胸囲何センチ」そういった数値は関係ありません。
どうしても腕が弱かったり、大胸筋が弱かったり、人によっては弱点があります。
ここは「ポージング」の技術でカバーし、より「大きく見せる」テクニックも大切になります。
極端な弱点をつくらず、欠点のないバランスのよい体を目指す
筋肉が「十分に」発達しているか、についてですが、筋肉量はもちろんのこと、「バランスよく」発達していることが大切です。
「脚だけやたら細い」
「背中がペラペラ」
「肩が弱くて寸胴に見える」
こんな感じで弱点がもろにある状態ですと、大きく評価を落とします。
バランスが良く、さらに「背中の厚みがヤバすぎる」など「アピール部位」があると、なお良しです!
【一番大切】体脂肪がそぎ落とされ、絞れているか
マッチョになったとしても、体脂肪が落ちていないと審査員に評価されません。
「ガチムチ」ではだめで、「バキバキ」にならないとダメなわけです。
どんなにマッチョでも、体脂肪が残っている状態ですと「仕上がりが甘い」ことになり、審査対象外になってしまいます。
現状、そういう審査基準なのです。
実際、絞り切った選手を見てみると、すさまじい迫力に圧倒されます。
筋肉のカット、輪郭、そのあたりの差が特に歴然で、仕上がるとこうも違うのか、とびっくりします。
普段なかなかお目にかかれません。
自分よりも筋肉量が少ない人がいたとしても、その選手のほうが大きく見え、迫力だって全く太刀打ちできません。
これは減量をしていませんが、言わば「仕上がっていない状態」です。
筋肉を落とさずに体脂肪だけを落としていこう
体脂肪を落とすにはどうしたらいいのか。
言うまでもなく「ダイエット」「減量」が必要になります。
減量メニューの食事に変更し、少しずつ体脂肪を落としていきます。
ダイエットをすると筋肉も一緒に落ちていくので、しっかりとウエイトトレーニングを高いレベルで継続し、筋肉の損失を最低限にしましょう。
また、当たり前ですが例えおなかがすいても我慢しましょう。
どの程度体脂肪を落とせばいいのかですが、「見た目審査」なので、「審査員から絞れて見えればオーケー」です。
体脂肪計に乗っかって「3%」と出たとしても、審査員から絞れて見えなければ意味はありません。
体重、体脂肪計に惑わされすぎない
体重計のメモリを20キロ減らすことに成功しても、見た目が絞れていなければ評価されません。
逆に、体重がほとんど変わらないけれど、見た目が絞れれば、大成功といえるでしょう。
近くで見るとちょっと仕上がりが甘く見えたとしても、審査員から見ればバキバキに絞れて見えるのであれば、問題はないとも言えます。
どちらにせよ、「一般的にはありえないほど体脂肪を落とす」必要があるので、「へそ周りが手の甲の皮」になるくらいを目安として、減量にのぞむ必要があります。
ちなみに減量期間は個人差がありますが、3か月から長くても半年です。
また、体重を減らせば体脂肪も減っているわけではありません。
ほとんどが筋肉を失っているだけで、体脂肪はあまり落ちていないことはよくある事です。
教科書通りの減量方法もありますが、そのあたりも個人差が大きく減量に正解はありません。
だから今になっても減量の方法があれこれ紹介されているわけで、実際に試して評価して自分のスタイルを確立していく必要があります。
意外に自分の体脂肪が多くて愕然とする
初めて減量をすると、落としても落としても筋肉の輪郭すら出てきません。
やっと筋肉のカットが見えてきたと思えば「腕がやたら細っっ!!」「こんなに自分って筋肉無かったんだ」と、びっくりします。
バリバリに絞れて筋肉量が豊富な人が、いかにヤバいか実感する時でもあります。
決して太っているわけじゃないと思っていたけれど、自分が思っていた以上に体脂肪が乗っていたと痛感します。
これもまたいい経験になります。
これからが勝負です。
最初からバキバキでマッチョになっている人はいません。稀にいますけど。
いつかそんな選手たちを出し抜いて、上を目指そうではありませんか。
と、自分に言い聞かせてみます。
絞れていない時点で勝負あり
絞れていない姿でステージに立つのはほんと恥ずかしいです。
当日突然絞れ、コンディションが良くなることはありません。
逆に、仕上がりが良かったのに当日「あまく」なってしまうことはあります。
失敗を繰り返し、いつか完璧なコンディションをつくれるよう、あきらめないことも大切になります。
まあ、僕は失敗しすぎましたけど・・
あきらめません。絞れるまでは。
ポージングによる表現が上手か
ボディビルは見た目審査ですが、ただ突っ立っている姿やダンベルカールをしている姿、ビルパン姿でのシシースクワットが艶めかしいのは誰かを見て審査するわけではありません。
「ポーズ」をとっている姿を他の選手と比較して、優劣をつけていきます。
どのコンテストも「ポージング」を審査されます。
そのコンテストに準じたポージングをマスターし、自分の長所をしっかりアピールする技術は、審査を有利に進めるうえで大切です。
いくらマッチョで絞れていても、ポージングがあまりにお粗末だと長所も隠れてしまい、大きく評価を落とします。
弱点が多くとも、ポージング技術でそれをカバーすることもある程度は可能です。
絞れていないと審査対象外
繰り返しになりますが、「減量」がボディビル大会の大きなカギになることは解説したとおりです。
筋肉を発達させて当たり前
ポージングができて当たり前
絞れていて当たり前
特に、絞れていないとどんなにマッチョでも予選落ちはほぼ確定といっても過言ではありません。
コンテストに出るのであれば、「減量」をいかに制するか。
ここが大きな分岐点になります。
プリプリに脂肪が乗っていて、色も真っ白だったら観客に失笑されることは覚悟しておいた方がいいかもしれません。
タンニング、日焼けをして色を黒くする
これも大切です。
ボディビルは見た目審査です。
「マッチョは真っ黒」というイメージがあるかもしれませんが、そういうことです。
肌が黒く日焼けしているほうが、審査を有利に進められます。
黒いほうが引き締まって見える
同じ体型の人がいたとして、片や真っ白、片や真っ黒。
どっちが見栄えがいいでしょうか。
どちらが絞れて見えるでしょうか。
答えは黒いほうです。
黒いと引き締まって見えますし、白いとぼんやりして見えます。
筋肉を発達させ、しっかりと絞り、しっかりとタンニングをして色も真っ黒に。
そうすれば立派な「コンテストビルダー」の完成です。
黒すぎても黒すぎることはない
ステージ上のライトは、とても強烈です。
鈴木その子さんばりに照らし上げられ、白く飛んでしまいます。
せっかくのカットもディフィニションも、ぼやけてしまいます。
ちょっと黒くなった程度では、まだまだ白く見えるのです。
どんなに黒くても、黒すぎるなんてことはありません。
仕事の関係上「日焼けやめろ」なんて言われる人も中にはいるかもしれません。
「タンニングオイル」「プロタン」など、塗ることで皮膚を黒くする「カラーリング」が認められている大会ならば前日に塗布することでまだ何とかなるかもしれませんが、それが禁止されている大会では厳しいです。
もっともカラーリングOKでも、ある程度は日焼けをして下地を作ることも必要です。
また、肌が弱い方も、少しずつタンニングをすすめるなど工夫が必要ですが、ちょっと不利かもしれません。
そういった方もカラーリングOKの大会のほうがいいのかもしれません。
金と時間、皮膚、タンニングの負担がでかすぎる
更に、日焼け代はバカになりません。
僕はそこまで課金しませんでしたが、すさまじき黒さを誇る選手に聞いたところ、「月に10万は日焼け代で飛ぶ」と言っていました。
場合によっては日焼けだけで家庭崩壊です。
太陽光でも焼けますが、時間がかかります。
浜辺に一日1、2時間も横になって過ごすのは、忙しい現代人にとってデメリットが多すぎます。
結局タンニングマシンをうまく活用し、太陽光と並行していくようになります。
更に、焼きすぎはシミの原因にもなり、女性選手にとっては死活問題です。
人種によっては皮膚がんの懸念もあるかもしれません。
「全てのコンテストをカラーリングOKにしてほしい」
選手一同から声が上がっていところであります。
コンテスト数週間前からムダ毛を処理しておく
ボディビルのトランクスを「ピルパン」と言いますが、毛がはみ出たのではみっともないったりゃありゃしません。
腋毛とすね毛もつるつるまでとはいかなくとも、パッと見わからない程度には剃っておくのがよいでしょう。
よほどの剛毛でない限り、普通のT字カミソリで十分だと思います。
ステージ上ではみんなつるつるです。
一人だけわき毛が残っていたら、ポーズをとった時悪目立ちします。
毛を処理する習慣が無い男性なんか抵抗があるかもしれませんが、ステージ上ではかえって不自然です。
年がら年中毛を剃る必要は全くありませんが、日焼けを本格的にすすめる前には剃っておき、大会当日はつるつる状態で参加しましょう。
ボディビルコンテストに出場するために必要なこと、まとめ
極端な弱点をつくらないよう、全身の筋肉をバランスよく、十分に発達させる。
体脂肪を「極限まで」落とし、へそ周りが手の甲の皮くらいまで減量をする。
ポージングをマスターし、長所をアピールし、弱点を隠すテクニックを身につける。
日焼けをし、真っ黒になる。
ムダ毛の処理もお忘れなく!
あと、コンテストにはビルパンなど、「コスチューム」も必要です。
早めに準備をし、着衣した状態でポーズをとり、コンディションを追うのもよいでしょう。
特に鬼門になるのが「減量」です。
コンテストに出場するにおいて、ここが一番選手を悩ませる部分です。
ボディビルコンテストにラッキーパンチはありません。
減量期間中ずっと仕上がりが悪いのに、当日になって突然バリバリになるなんてことは、起こりません。
絞れないまま当日を迎えれば、戦う前から結果は火を見るよりも明らかで、テンションの低いまま一日を過ごすことになります。
1年365日の積み重ねが、コンテスト当日の姿を作ります。
試行錯誤をし、失敗を乗り越え、自分が納得するコンディションでステージに立てた時、順位を超越した「達成感」を得ることができるでしょう。
ボディビル大会の流れを知りたい方は、次の記事もご参照あれ!