筋肉で体を大きくしたい、夏に向けて細マッチョになりたい、体を引き締めたい。
「とりあえずいい体になりたい!」
そんなあなたにおすすめなのがボディビルです。
ボディビルといいますと、コンテストそのもののインパクトもさることながら、昔の番組では面白おかしく表現されてしまうことも多く、
「ボディビルは変人の所業」
「色黒でテカテカしたマッチョが白い歯を出して音楽に合わせてマッチョするアレ」
なんて思われがちですが、
「ボディビル」の言葉通り、
「体を作る」という意味です。
つまり、筋トレと食事をもって目指す理想の体を作ることを指します。
近年はフィットネスブームも相まって、筋トレ人口もずいぶん増えてきました。
24時間営業のジムやスポーツクラブの数もかなり増え、「筋トレ女子」という言葉が示すとおり、女性がジムで筋トレをすることも珍しくありません。
今回は
「ジムで筋トレをして体づくりを初めてみたいけど、実際にどういったことをやっていくのかイメージがつかない」
という方に向けて、
「ボディビル1年目のチュートリアル」を作成してみました。
すでに長年ボディビルを行っている方も、懐かしいあの頃の思い出に浸りながら見ていただければと思います。
この記事を読むことによって
肉体改造って案外ハードル低いんだな
極端なことはなしに、シンプルにコツコツとウエイトトレーニングを頑張れば成果が出る
ということがお分かりいただけると思います。
僕の実体験を交えつつ紹介していきたいと思います。
それでは、ボディビル1年目の肉体改造生活のチュートリアル、はじめたいと思います!
ボディビル初心者ならジムへの入会をおすすめします
体を大きく変えたいのであれば、自宅ではなくジムでの筋トレのほうがはるかに効率が良いので、可能ならば最寄りのジムへの入会をおすすめします。
今やいろんな種類のジムがひしめいております。
では、初めての方はどんなジムがおすすめなのでしょうか。
筋トレにこだわらず、自分が楽しめそうな運動から始めてみる
体を変えたいと思いつつも、「筋トレが苦手だ」「運動は正直億劫だ」という方は、大手スポーツクラブですとスタジオプログラムやプール、各種エクササイズが充実しています。
「これなら楽しそうかな」
「これならちょっとだけやってみてもいいかな」
というもの選択し、そこから始めてみるのもよいと思います。
運動習慣のない方、苦手な方は、最初から筋トレにこだわらず、ヨガでもピラティスでもストレッチでも健康体操でも何でもよいので、まずは「体を動かす楽しさ」を感じるのがステップアップにつながる、と僕は考えます。
通いやすさも大切なポイントになりますので、まずはスポーツクラブの見学から始めてみてはいかがでしょう。
ガチでボディビルを行うならば個人経営のジムかゴールドジム
「フリーウエイトでガンガンやってみたいけど、常連のマッチョがうようよして器具にすら触れなさそう」
と、ガチでマッチョを目指したいけど、周りの会員との関係が心配という方は、個人経営のジムがおすすめです。
特に個人経営のジムはボディビルに特化しているところがほとんどで、僕の経験からお話しすると、初心者にはすこぶる優しいです。
気を使って器具を使わせてくれたり、
色々教えてくれたり、
僕自身、周りの心優しきマッチョ先輩方に大変お世話になった思い出があります。
間違っても「かわいがり」なんてものは一切存在しません。
スポーツのクラブのジムエリアですと、正直個性的な方がいる場合がありますので余計なストレスなくしっかり筋トレをしたいのであれば、大手ならばゴールドジム一択です。
普通にジムマナーを守っていれば問題なくトレーニングを行えると思います。
あくまでこれらは僕の経験談からですので、絶対にそうだ、と断言できるものではないことはご了承ください。
ジムにもいろいろな種類があります。
自分に合ったジムはどんなところか。
ジムの種類についての詳しい解説、自分に合ったジムの探し方はこちらの記事をご参照ください。
ボディビルで体が変わるまでの期間
どれくらいの期間で体が変わってくるかについてですが、
僕の経験などから言いますと
扱う重量が伸びていくのはそれこそほぼ毎回
実際に体つきが変わってくるのは3か月スパン
運動が心地よい、楽しいと、精神的な変化がみられるのは最初から
といった感じです。
重量の伸びは毎回に近い
まずは最初の「扱う重量が伸びていく」は、最初のうちは実際に筋力がついた、
というよりは、
「その動作に慣れてくるから」といった理由が大きいようです。
ベンチプレスやスクワット、普段の生活では全くやってこなかった新鮮な刺激に対し、少しずつフォームを覚え、動作に慣れていくことで上手にバーベルを上げられるようになります。
慣れとは別に、「実際に筋力が伸びたと実感できる」のは、やはり体が変わっていく3か月から、という感じです。
メキメキと重量が伸びていくのは本当に楽しく、目に見えたレベルアップを体感できます。
もちろん個人差はあります。
しかし、過去の自分と比べれば、必ず伸びていきます。
フォームを崩さず、ケガに注意しながら楽しく慎重に行うといいと思います。
僕の場合は約1年で
ベンチプレス30キロ⇒100キロ
デッドリフト80キロ⇒190キロ
スクワット(スミス)60キロ⇒140キロ
くらいまで伸びたと思います。
もちろん、今よりも効いている感覚はなく、結構無理なフォームでしたが、幸い怪我はしませんでした。
体つきの変化も3か月スパン
次に体つきの変化ですが、個人差はありますがだいたい3か月くらいから徐々に変わる感じです。
バランスの良い食事は必要ですが、特別たくさん食べなくても少しずつ体重は増え「何か運動でも始めた?」と、久しぶりに会った人から言われ始めるのもこのあたりからです。
肩や腕など小さな筋肉は変化が乏しいですが、背中や脚といった大きな筋肉は変化が大きい部位なので、短期間での変化を望むのでしたら優先的に鍛えたい部位です。
まずはそれら「大筋群」と呼ばれる大きな筋肉から鍛えるのがおすすめです。
画像はトレーニング1年目くらいの僕です。
身長は173センチ。
1年間で体重は64キロから74キロくらいに増えていたと思います。
1年目にしてはまあまあ上出来な感じだと思いますが、腕、肩などの効かせ方が苦手な部位はさっぱりでした。
最初の半年目あたりまでは全身を週に3回でしたが、そのあとは体を3分割して、週に3回ジムに通っていました。
種目は各パーツ1種目、メインは2,3セットだけです。少ないです。
1年目はいつもこんなルーチンでやってました。
・胸、肩、三頭
・背中、二頭、前腕
・脚、腹
例えば胸肩三頭の日、ですと
ベンチプレス 3セット
サイドレイズ 3セット
ケーブルプレズダウン 3セット
以上。あっという間に帰宅です。また来週。
こんな感じです。
何よりも体の各パーツに対しての頻度が少ないですが、当時は何も知らなかったのでこれが普通だと思っていました。
最初はビッグスリーをメインに構成し、各部位を週に1回刺激する感じですね。
週のトータルボリュームも少ないです。
そして初心者なのに低頻度です。
よくフォーム忘れなかったと思います。
ビッグスリーだけは下手くそながら、必ずきっちり取り組んで重量も伸びいていったので、結果としてはよかったと思います。
この当時はトレーニング情報もなく、ただ単にビッグスリーと腕をちょこっとやる程度でした。
「回復がどうだ」「頻度がどうだ」「サプリが」「セット数が」など、余計なことを知らなかったのが良かったと言えるのかもしれません。
とりあえず「ビッグスリーを適当に頑張って余計なことをしない」というのが僕には合っていたようです。
筋トレを楽しめれば心も生き生き!
精神面ですが、これは運動自体を楽しめるかどうかにもかかわってくるところです。
とはいえ、体を動かしたあとは問答無用でさっぱりした経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
まずは実際に体を動かすのがよいと思います。
筋トレに限らず、まずは体を動かす楽しさを得られなければ継続はなかなか難しいですし、運動自体がストレスになってしまうこともあるかもしれません。
僕も初めてウエイトトレーニングを開始したころ、半年くらいでジムトレに飽きて辞めてしまいました。
しかし翌年、1999年のミスターオリンピアのビデオを見てやる気が爆発し、筋トレを再開し、今に至ります。
今やモチベーションを上げる手段はたくさんあると思いますので、何か良いきっかけがあると、一気に楽しめるようになるのかもしれません。
僕の場合は、最初の伸びが良かったのでジムに行くのが楽しかったです。
このままやっていたらとんでもないことになるんじゃないか?なんて思うほどでしたが、実際はそんなに甘くはなかったです。
しかし、見た目もメキメキ変わり体重も勝手に増え、重量もポンポン伸びて力が付き、成果が目に見えていたので楽しかったですね。
あとはもちろん、有無を言わさぬ筋トレ後の気分の良さ、というものもありました。
1年後以降の筋トレは「センスを磨け!」
こんな感じで、ボディビルを開始して1年が過ぎていきました。
久しぶりに会う友人には驚かれ、扱う重量も相当増え、「たった1年という短い期間でもこうも変われた」と我ながら感心したものです。
しかし、当たり前ですが周りと比べればまだまだでした。
背中の厚みと大腿部だけは目に見えて変わりましたが、肩と腕が貧弱で、胸も薄い。
「ビッグスリーの継続と質の向上を目指す」ことはそのままに
「狙った筋肉に効く種目を見つけ、力を出し切る」
今思えばこれを習得するのが1年以降の課題でした。
それができた時、弱点だった筋肉も大きくなって、よりマッチョになれる。
ある程度の基礎ができたら、「トレーニングのセンス」を磨くことが大切です。
その種目、本当に効いていますか?
自分にとって、得意な種目は何ですか?
一番力を出し切れる種目、ありますか?
重量を伸ばすこと、忘れていませんか?
筋トレ情報過多な現在。
どれも「正解」なのでしょうが、「自分に合っているかどうか」はまた別の話。
だから人によって何もかも違うのだと思います。
色々試し、自分のトレーニングを確立していくことは、マッチョになるために必要不可欠です。
それこそが「トレーニングのセンス」だと思います。
せっかくだから、ボディビルコンテストも目指してみては?
体つきが相当変わったり、せっかく鍛えているのだから何か目標を持ちたいなと感じた時、ボディビルやフィジークのコンテストの出場を目指すのはいかがでしょう。
社会人になってしまうと、学生時代のように「何かの大会」とかもないですし、「仕事とは別に挑戦する何か」を持つのも、生活に張りが出て楽しいと思います。
個人差は大きいですが、トレーニングを開始して3年目あたりをめどに初出場を目指してみるのもよいと思います。
コンテストにおいては筋肉の発達はもちろんのこと、脂肪補完全にそぎ落とす「減量」が必要になります。
完全に絞れていないと全く評価されないので、いかに減量を成功させるかがコンテストで評価されるカギになります。
ボディビルやフィジークのコンテストに出場する人は今でも絶対数としては少ないと思いますので、人とは違う何かに挑戦したい方にもおすすめです。
これも何歳からでも挑戦は可能で、年齢は関係ありません。
僕は3年目くらいに初めて出場しましたが、減量の仕方もわからず、ボーダーで何度もコールされましたが予選落ちでした。
と言うか、そのあとも数年間はほとんど全部予選落ちです。
どうしても減量でコンテストコンディションに持っていくことができず、2011年でセミリタイアするあたりまでほとんど予選落ちです。
ボディビルを開始して数年間の伸びが良かっただけに、コンテストで通用しない現実に結構悩んだものでした。
時は流れ、現在2021年です。
若い若いと思っていたのに、僕も44歳になります。
近年の復帰を目指していますが、正直コンテストに復帰するモチベーションがないまま時間が過ぎています。
筋トレだけは昔以上に大好きで、毎日ジムに行っても足りないくらいです。
そして減量という壁は、まだ僕の前に大きく立ちふさがっているのです。
競技人生を完全に終える前に克服したいものです。
年を取ってからの初心者も!ボディビルは何歳からでもできる!
スポーツ競技ですと、年齢とともにどうしても運動神経や心肺機能が若い時に比べると低下していくこともありますが、筋肉の発達において年齢はあまり関係がありません。
もちろん若いに越したことはありませんが、運動をする前の自分と比べた場合、体づくりを習慣化することで明らかな差が生まれてきます。
10代から40代、そして50代はもちろんのこと、60代だって、無茶さえしなければ全く問題はありません。
老若男女、各々のペースで少しずつ取り組むことが可能です。
もちろん、高齢者の方においてはケガのリスクを最小限にしながら行うことは必要です。
マッチョになるより、生活の質が上がることを目標に
そんな高齢者の方でも、膝が痛くて正座もできなかった方が筋トレをすることですたすた歩けるようになったり、筋力が伸びたり、体が軽くなり日常生活の質が向上したという追跡結果が多数あります。
ケガの可能性というデメリットもありますが、メリットはとても大きいと言えるでしょう。
極端な例ですと、寝たきりだったご老人がリハビリで歩けるようになるなど、筋肉は何歳になっても回復、成長するのです。
体づくりには食事のバランスも大切になるため、体づくりを行うことで意識的に食事のバランスが改善し、結果として健康に寄与する部分も大きいと考えられます。
しっかりと体を鍛え、バランスの良い食事をとり、理想の体を目指しながら健康的な肉体も取り戻す。
単に筋肉をつけるだけではなく、健康な体を取り戻すためにもボディビルをぜひ活用していただきたいと思います。
こうしたことから、ボディビルは変人の所業ではなく、れっきとした健康づくりに、生活の質を上げる手段として役立てると考えております。
もちろん、ボディビルに限らずそれが「競技」になると、激しい減量をしたり、ケガをしたり、とにかく心身を異常に酷使するため体への負担はとても大きくなる場合もありますが、そうでない限りは極めて健康的である、と僕は考えています。
「マッチョは早死にする」「筋肉をつけすぎると寿命が縮む」なんて言われがちですが、そんなことはありません。
それにつきましてはこちらの記事をご参照ください。
ボディビルは永遠の体つくり、健康つくり
ボディビルは生涯スポーツです。
コンテストの出場の有無はまずさて置き、筋肉を鍛え、バランスの良い食事を習慣にすることは体にとってメリットがとても大きいと思います。
中年にもなると腹も出て、成人病のリスクも増えてきます。
体を鍛え、栄養のある食事をとり、いつまでも若々しく健康に。
ボディビルではそれが可能だと信じています。
また、「貯金」ならぬ「貯筋」という言葉がありますが、動けるうちに筋肉を鍛えておき、老後、自分の身を守るというものです。
70代後半にもなると、実に大きな差が生じます。
認知症、寝たきり、おむつ、人の介護なしには生きることも困難な状況になるか。
若い頃と何ら変わらずに趣味や仕事に精を出し、すべて自立しハツラツで元気に過ごすか。
同年代でも比較にならないほど雲泥の差が生まれてきます。
健康寿命を延ばすためにもボディビルで体を鍛え、いつまでも元気にはつらつとした生活を送れることを願いたいものです。
僕自身、トレーニング自体が「生きがい」です。
トレーニングのない生活などありえません。
1日1回トレーニングを行うことで、その日を有意義に過ごすことができたと感じるのは言い過ぎではありません。
ボディビル初心者の方へ、一年目のチュートリアルまとめ
体を変えたいのであればボディビル、ウエイトトレーニングがとても有効です。
そして体を変えるのは老若男女問わず、いつからでもスタートできます。
ウエイトトレーニングは今や女の子も行うものなので、マニアックでも何でもありません。
勇気を出して、ジムの見学に行きましょう。
運動を習慣づける自信がないのであれば、まずは続けられそうなものから始めてみて、運動することの楽しさ、気持ちよさを感じてみるのもよいと思います。
トレーニングは、全身を鍛えられるビッグスリー、またはその代わりの種目をメインに行い、体の基礎を作りましょう。
最初は週に三回で十分すぎると思います。
もちろん、自分は「ここの筋肉はいらない」「ここだけをつけたい」という、ボディメイクをしたいのであればそうすべきですし、選択は自由です。楽しくウエイトトレーニングを行いましょう。
そして、自分に合った運動、バランスの良い食事、そして休息。
極端なことは何もする必要はありません。
これを習慣化し継続すれば、過去の自分は必ず超えていくことが可能です。
よりたくましく、より若々しく心身ともに健康に。
ボディビルは生涯スポーツです。
いつまでも若いころと変わらずに、元気にはつらつとたくましく過ごしていきたいものです。
さあ、あなたも究極の個人スポーツ「ボディビル」を初めてみませんか?