ビタミンDといえば、食品中の油に溶けて吸収される「脂溶性ビタミン」と説明されます。
はたらきとしては、骨と歯の形成と成長を助けたり、骨粗しょう症の予防、というイメージが強いと思います。
それだけではなく、免疫力の向上やアレルギー、がんにも有効と注目されており、さらに筋肉の発達にも多いに役立つ成分なので、マッチョと健康の両立を目指す方にはぜひビタミンDを見直していただきたいと思います。
しかし現代人のほとんどが「ビタミンDの不足」と言うより「欠乏」状態にあります。
これは昔と生活様式が大きく変わってしまっているので、ある意味宿命なのかもしれません。
しかし、そんな状況をただ指をくわえて眺めていては、いろんな不具合が肉体に襲い掛かってくるわけです。
この記事を読むことによって
ビタミンDのことを大いに見直し、積極的に生活に取り入れるようになる
マッチョを目指す我こそビタミンDをしっかりとることを決意する
現代人にとってビタミンDのサプリメントは救世主であることがわかる
と思います。
ビタミンDのはたらき、効果について
そんなわけで、骨を丈夫にするだけではないビタミンDの効能について解説していきます。
ちなみにビタミンは体で合成できない(または必要な量を合成できない)という特徴があります。
しかしビタミンDは体内でしっかり合成されることと、その構造から
「ビタミンじゃなくてホルモンって呼んだ方がいいんじゃないか」なんて言われているそうです。
ビタミンDで免疫強化!
ビタミンDは骨の強化だけではなく、免疫機能を強化するはたらきがあります。
丈夫な体づくりにビタミンDは大活躍!
他にもがん、アレルギー、高血圧、アルツハイマー、鬱、生活習慣病にも効果があるといわれています。
僕もビタミンDのサプリメントを積極的に摂取するようになってから毎年かかっていたインフルエンザにもかからず風邪も引かず、同じく摂取していた子供たちも風邪を引きにくく(というか引いていない)なりました(これから引くかもしれませんけど)。
ビタミンDでテストステロン濃度の上昇!
ビタミンD濃度が高いほど遊離テストステロン値(男性ホルモン)も高くなるという実験結果があります。
さすがに摂るほど無限に高くなるのではありませんが、ビタミンDが不足している状態ではテストステロン値も下がり、筋肉づくりをしているトレーニーにとってはいい状態ではありません。
そこでしっかりとビタミンDをとって、テストステロンの低下を防ぐとよいでしょう。
要するに、ビタミンDがテストステロンブースターのように働くというよりは、
ビタミンDが欠乏している人が多い現代はそれによってテストステロンも下がっている場合があるので、
トレーニーこそしっかりとビタミンDを摂取し、不足を起こさないように意識する必要があるということでしょう。
ビタミンDで筋肉の増強!
ビタミンDが不足していると、筋肉にも悪影響を及ぼします。
次に紹介するのはビタミンDを欠乏させたマウスの実験についてです。
・筋肉細胞のビタミンD受容体巣が欠損しているものは、歩行速度が遅かったり、走行距離も短い。
・筋肉量が少なく脂肪が多く、握力も著しく弱い。
→若者はもちろん、高齢になるにつれてこそ、しっかりとビタミンDをとることがおすすめ
次は、ビタミンDが筋肉の合成に関わるという話です。
・筋肉にはビタミンDの受容体があり、そこにビタミンDが結合すると、筋肉中のたんぱく合成が促進されます。
・当然ですが、たんぱく合成=筋肉成長の鍵なります。
トレーニング前後の血中アミノ酸濃度だけではなく、十分な量のビタミンDを体に満たしてあげることも、筋肉の合成には大切な要因と言えそうです。
ビタミンDはみんな不足、というか欠乏している
現代人はほとんどの人が慢性的にビタミンD不足と言われています。
昔のように半裸で外で狩りをしていた頃と現代でも体の構造は変わりませんが、生活様式は大きく変化しました。
食生活は変わり、日光に当たる機会も激減。
オゾン層のこともあり紫外線対策で日焼け止めを塗ったりと、現代人を取り巻く環境は大きく変わりました。
現代人のビタミンDの血中濃度はみんな低すぎ?
ビタミンDの血中濃度です(フィンランドの軍人800人調べ)
フィンランドの人でよく風邪をひく人⇒40nmol/L以下
日本人の半分以上が⇒20nmol/L以下
毎日5000IUのビタミンDサプリを飲んだ人⇒半年後に48nmol/L
ビタミンDの不足だけが風邪をひくひかないとは言えないでしょうが、明らかに傾向はあるようです。
結局のところ、日照時間が短いフィンランドよりも日本のほうがビタミンDが不足している背景は、
屋外で日に当たる機会が大きく失われていることと、普段の食事だけではなかなか十分にビタミンDをとることができないからのようです。
2009年、骨粗しょう症による骨折などの予防を目的とした研究で、男性595人、女性1088人の計1683人を対象にした、大掛かりなビタミンD濃度の測定が行われました。
ビタミンD不足は全体の81.3%。
高齢者よりもむしろ50歳未満での不足率が高い。
そのなかで
女性のビタミンD不足率は90%以上
男性の不足率も83%に上る。
ほとんどの方が不足しているという結果になりました。
ビタミンD欠乏によりリスクが増すもの
ここ10年くらいでビタミンDの研究が進み、必要性がますます高まっています。
ビタミンDが欠乏することで、
骨粗しょう症、筋力低下、筋肉痛、
骨関節炎、くる病、骨軟化症
このように骨が弱くなるだけではなく
アルツハイマー、統合失調症、うつ、認知症、上気道炎、インフルエンザ、生活習慣病、
花粉症などのアレルギー、喘息、高血圧、動脈硬化、うっ血性心不全、心筋梗塞、
末梢血管疾患、Ⅰ・Ⅱ型糖尿病、メタボリックシンドローム、自己免疫疾患、
関節リウマチ、多発性硬化症、クローン病、言語障害、さまざまながん
この通り、ビタミンDが欠乏することで現代人が抱える病気のリスクが数多く見られます。
不足することで体の機能が十分に働かないともいえるほどです。
ちなみにビタミンDを摂取することで、プラセボ群と比べ3割以上もの発症リスクの差があるようです。
現代人は皆不足しているビタミンD。
昔は当たり前に間に合っていたであろう大切な成分が、現代人には失われているようです。
現代人がビタミンD不足である理由
しっかり食事をしているつもりでも、なかなか理想の量に到達しないビタミンD。
食事+日光で、ようやくちょうどいい量を得ることができるのですが、現代人にはハードルが高いです。
摂取上限が2000IUから4000IUに引き上げられたことも、ビタミンDの有効性が強く認識されたからでしょう。
ある医師に言わせれば、5000IUでも足りないくらいとのこと。
魚も食べる機会が減っているし、日光浴だってすることはない。
ビタミンD不足は現代人の宿命と言えるようです。
現代人がビタミンD不足である理由をいくつか紹介します。
日焼け止めや日傘などの過度な紫外線対策
昔の人は半裸に近い状態で一日中屋外での作業を日常としていました。
現代人は紫外線を避けるために夏でも長袖であることも多く、昔に比べると明らかに日光を浴びなくなりました。
オゾン層の問題などもありますが、行き過ぎた紫外線対策もデメリットがあるということです。
ちなみに夏の東京で半そで短パン状態で30分日光浴をすると、800IUのビタミンDが合成されるそうです。
これだけで摂取上限の約2割です。
ちょっと日に当たる事もなかなかバカにできないですね。
もちろん冬場はもっと長く日に当たらないといけません。
こうしてみると、短時間の日光浴でもかなりのビタミンDを稼ぐことができます。
となると、やはり昔のように屋外で過ごす時間が十分にあれば、ビタミンD不足は問題にならなかったのでしょう。
しかし実際のところ、最低30分の半そで短パンでの日光浴ですら現実的ではありません。
実践できそうでできない人のほうが多いでしょう。
昔と環境が変わってきているため、紫外線の強い日はその対策をとるのも当然といえます。
また、生活環境の変化によって、外遊びの減少や室内活動が増加(デスクワーク)したこと、交通網の発達も関係しています。
さらに、ガラス越しの日光だと効果は半減です。
日焼け止めを塗ると、ビタミンDの合成が9割減になります。
そして冬は日照時間が減るので、その分合成されるビタミンDも減ることが予想されます。
血中のビタミンD濃度は季節変動していて、8月に最高、2月に最低となり、その差はおよそ2倍となります。
冬もあったかポッカポカ!
極端な寒さを感じたとき、人の体は発熱を促進するために、血糖値を上昇させたり、物質代謝を促すためのホルモンを放出したりします。
このとき細胞の呼吸や代謝が活性化されることで体がブルッと震え、コレステロールからビタミンDの合成が促されます→「震え産熱」
昔はエアコンもなければ、木造の家も機密性が低く、隙間風が当たり前でした。
現在は断熱材を使用した機密性が高い家と、エアコンがあります。
「冬は冬らしく寒さを感じることは体に必要だ!」という昔の話はあながちウソではないのかもしれません。
ストレスでもビタミンDを消費する
最近の研究によって、ストレスがビタミンDの合成能力を低下させ、うつ症状などの精神の変調を引き起こすことがわかってきました。
・現代人の多くは仕事や人間関係において、多くの葛藤やストレスを抱えている
・昼夜逆転の不規則な生活も、もはや当たり前
上記の条件を兼ねそろえた職業の一つとして、「看護師」を例に紹介します。
「ストレスとビタミンDの関係を調べた実験」
とある病院の元気な看護師のビタミンD濃度を測定したところ、
50人中47人が明らかな欠乏症(がん患者と同レベルの値)で、3人が不足気味。
結局正常値である人は一人もいなかったそうです。
ストレスでビタミンD不足は加速されるようです。
どの職業でもでもストレスが多い現代社会。
がっつり魚を食べて、がっつり日に当たって、そんな生活を送っている社会人の方は、おそらくいないと思います。
それでいてストレスにより、ますますビタミンDは消費されるばかりです。
不適切な食事制限
過度なダイエットやバランスの悪い食生活。
日にも当たらず栄養も摂らずでは、欠乏も当然でしょう。
結局のところ、現代の生活環境においてビタミンDが欠乏するのは必然なのかもしれません。
ビタミンD2、D3の違いについて
ところで、ビタミンDは二種類あります。
ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)
⇒切り干し大根や干しシイタケ(どのキノコでも干したら、と言うより日光に当てたらだいたいみんな同じ)に多い植物性。骨密度を上げるのに長ける
ビタミンD3(コレカルシフェロール)
⇒あん肝、サケ、イワシに多い動物性。ビタミンDの血中濃度を上げるのに長ける
ビタミンD2もD3どちらも肝臓で代謝され、活性型ビタミンDの前駆体であるヒドロキシビタミンD(25OHビタミンD)になります。
これが血中に多いと、十分ににビタミンDが血中にある、とされます。
これをビタミンDの貯金と呼び、これが多いと冒頭で紹介した通り免疫機能の向上、アレルギー、がんなどに効果を発揮し、筋肉の成長にも好影響です。
動物性であるビタミンD3のほうがその血中濃度を上げやすいので、サプリメントで採用されているのは動物性であるD3のものがほとんどになります。
となると、D3だけとればいいのではという話になりますが、骨をより強くするのはD2の方なので、どちらもバランスよく摂取するのがよいでしょう。
ビタミンDをとるためには?
現代人にとっても宿命ともいえるビタミンD不足。
それによって体の機能が正常に働かず、かからなくていい病気にかかってしまっているとしたら、実にもったいない話です。
現代人こそしっかりとビタミンDをとって、丈夫な体をキープして、ストレス社会を健康的に生き抜きましょう!
ビタミンDの一日の摂取量
まずは、一日のおおよその摂取量についてです。
大人の男女同じ量です。
摂取目安量⇒5.5㎍~15㎍(220IU~600IU)「焼き魚を週に2.3回~毎日食べればクリアできる量」
日光+摂取のトータル理想量⇒50㎍(2000IU)
一昔前の摂取上減量⇒50㎍(2000IU)
現在の摂取上減量⇒100㎍(4000IU)必要性が見直されたのでしょう
アレルギー対策の人⇒5000IU
がん治療などに活用する人⇒10000IU
※μgをIUにしたいときは40をかけるといいです
小学生まではその半分程度の量です(何気に赤ちゃんは成人と同じ量)。
しかし、摂取目安量を食べればクリアではなく、それプラス「日光からゲットできる分」ありきで考えます。
先ほど紹介したとおり、夏の東京で半そで短パン状態で30分日光浴をすると、800IUのビタミンDが合成されるそうです。
摂取+日光で、2000IUを理想量としています。
身体のビタミンDの8割が紫外線由来
つまり日光から得る分として⇒1600IU
摂取目安量として二割
つまり口から食べる分として⇒400IU
結局のところ
魚と天日干しされたキノコや大根をしっかり食べて、毎日1時間から半日くらい太陽にあたれば大丈夫
ということです。
しかし昔の人ならいざ知らず、そんな食生活できない人のほうが多いでしょう。
食事が追い付かなくても屋外での作業時間が長く、十分に日光に皮膚をさらすことができるのならば問題ないのですが、やはりそれも現実的ではないのが今の世の中。
結局は「太陽にしっかり当たらないと割とどうしようもない」ということです。
食べる分をクリアしても、やはり日光の力を借りないとビタミンDは不足してしまうということになります。
そもそも現代人は魚を食べなくなったため、食品から摂取できるビタミンDの量が足りていないそうです。
魚はまだしも、日光に十分当てたキノコや大根なんて食べない人のほうが多いでしょう。
ビタミンDを多く含む食品を食べる
魚(特にイワシや鮭)、きのこ、レバー、卵黄、あん肝、しらす干しがビタミンDを多く含みます。
基本的にどの食材も日光にさらすことでビタミンDの量がかなり増えます。
1時間の天日干しで、ビタミンDの量が二倍にもなるそうです。
最近の干物類は工場で乾燥させているだけで日光に当たっていない場合が多いため、過度の期待はできません。
かといって昔のおばあちゃんのように何でもざるに入れて天日干しなんて、現代の人にはなかなかできないと思います。
そして先述したとおり、経口摂取だけでは必要量までたどり着くのは至難の業で、やはり太陽に当たる時間が必要になります。
しかし、繰り返しになりますが太陽に当たる時間を設けることは、現代人にはなかなか難しいです。
結局のところ、現代人にはサプリメントとしてビタミンDをとるのがハードルが低く、継続も簡単です。
ビタミンDのサプリメントを飲む
日照時間の短い北欧では、サプリメントでビタミンDをとることは一般的だそうです。
そして現在はコロナが猛威を振るっており、「外出自粛」でますます屋外で日光に当たる機会は激減。
ビタミンDの合成がますます減少することにより、ますます免疫力は低下。
そんな体にコロナの猛威が近づくとしたら・・まさに負の連鎖です。
ビタミンD欠乏症での濃度改善にビタミンDのサプリメントがきわめて有効であることは、数多くの研究や実験でも明らかになっています。
「食生活の変化」「太陽に当たる時間、機会の激減」
そんなビタミンD欠乏が運命づけられし現代人にとって、ビタミンDのサプリメントは現代社会の救世主、マストアイテムになるかもしれません。
筋肉博士でお馴染みの山本義徳さんも推奨しています。
ビタミンDの話は5分28秒からです。
ビタミンDは現代人の救世主、まとめ
生活環境の変化によってビタミンDが不足している方は非常に多いです。
しかしこれは現代人の宿命で、「現代病」ともいえるかもしれません。
昔は屋外で活動することが多く、問題にならなかったビタミンD。
しかし食生活の変化や生活環境の変化により、自然とビタミンDを十分にとることが難しくなりました。
ビタミンDの欠乏は、数多くの疾患の発症のリスク増大の可能性や体作りにもマイナスになることも多いため、
現代人である我々は丈夫な体づくりのためにもしっかり意識してビタミンDを摂取する必要があると思われます。
なお、ビタミンDが不足している場合、充足されるのには早くて3ヶ月はかかるといわれています。
摂取の継続には、場合によってはサプリメントが非常に便利です。
毎日の日光浴は、一部の職種を除いてなかなか現実的ではありません。
現代人はこれからビタミンDのサプリメントがマストアイテムになっていくかもしれません。
ぜひとも意識的に摂取してみるのもいいかと思います。
iHerb、Amazon、おすすめビタミンDのサプリメント
まずはiHerbおすすめのビタミンDです。
大人用はこれ一択でよいと思います。
一日一回一錠、食後に摂取します。
1日1カプセル。
1回あたり4円です。
恩恵の多いビタミンDですが、無料同然です。
過剰摂取が心配だ、という方は、2000IUを選択するのが良いと思います。
California Gold Nutrition, ビタミンD3、125mcg(5,000IU)、魚ゼラチンソフトジェル360粒
ビタミンDは脂溶性ビタミンなので、油に溶けて吸収される性質があります。
僕は夕食後一回だけと決めて飲んでいます。
いつも飲むタイミングを決めておけば、飲み忘れることはないでしょう。
360粒入りなので、これだけで一年分になり、とてもお買い得です。
ここまで紹介したビタミンDの恩恵を、手間もコストも全くかけることなくゲットすることができ、常備しない理由はありません。
便利な時代になったものです。
Amazonでしたらこちらがおすすめです。
iHerbで買うともっと安いのですが、それでも十分すぎるほど安く、1年分です。
Lake Avenue Nutrition, ビタミンD3、125mcg(5,000IU)
子供にもビタミンDは大切だと思います。
我が家でも骨の成長はもちろん、風邪やインフルエンザ予防として一日二回、食後に与えています。
一日1,2粒与えています。1粒当たり10円です。
「グミキン!」と言うと、喜んで駆け寄って、決まって取り合いが始まります。
子供たちに言わせればとてもおいしいそうです。
GummiKing, 子ども用ビタミンD、グミ60粒
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