適切な食事、適切なウエイトトレーニング、そして休養。
徹底した自己管理の下、長い年月をかけて体づくりを継続し、筋骨隆々の肉体と健康を目指す。
これがボディビルです。
しかし、筋肉の発達を最大限にするために、「ドーピング」を行い、普通ではありえないほど巨大な筋肉を作り上げる行為も、また存在します。
「アナボリックステロイド」などによって、筋肉をより大きく異常なまでに発達させる。
これは漫画の世界ではなく事実であるということは、ネット情報によって一般の方にも浸透しつつあります。
今回は、ボディビル、フィジークにおける「ドーピング」について解説をします。
この記事を読むことによって
ボディビルに限らず、スポーツでドーピングをする目的は「勝利のため」
ドーピングはフェアではない
アナボリックステロイドとは何なのか
ドーピングには重篤な副作用がある
というところがお分かりいただけると思います。
僕は15年以上ボディビルを行っていますが、過去に一度たりともステロイドの使用など、ドーピングをしたことはありません。
そしてこれからもです。
ドーピングって何?どうしてステロイドを使用するのか?
ドーピングとは、
アナボリックステロイド、ホルモン剤などの薬物を使用し身体能力を大幅に上げる
禁止されている薬物や方法をとることで他者よりも優位に立つこと
それらを隠ぺいする行為
競技スポーツにおいてはドーピングをすることにより身体的なパフォーマンスが大幅にアップするため、勝利へのチャンスが広がります。
ボディビル、フィジークにおいては、ドーピングをすることにより普通では考えられないほどの筋肉量を短期間で作り上げることが可能になり、見る者を圧倒させます。
筋肉を発達させるものだけではなく、皮下脂肪を完全にそぎ落とし、バリバリのコンディションを作り上げるのに使用される違反薬物も存在します。
やはりその結果も同様に、勝利へのチャンスが広がります。
全ては、勝つためです。
ドーピング行為は勝つためには当たり前
禁止薬物を使うことで、他の選手を大幅に出し抜いて勝つことができたら?
また、他の選手たちが皆ドーピングをしていて、自分も使用しないと端から勝負にならないとしたら?
バレなければドーピング違反にはなりません。
しかし、だいたいの大会にはドーピング検査が存在します。
引っかかれば、陽性となり、記録ははく奪、社会的地位もがた落ち。
ファンや応援してくれた人たちを裏切る結果になります。
しかし、バレなければ偉大な勝者でいられます。
厳しいトレーニング、徹底した栄養管理、そして適切な休養。
本番に向けて1年365日、何年も努力を重ね、ありとあらゆることをやって、たった1日、数時間の本番を迎えます。
そこでいざ勝負をし、互い全力を出し切った者同士の健闘を称えあう!
・・と、そこで終わればスポーツマンシップにのっとった素晴らしい戦いであるわけです。
しかしさらに上に行くために、より勝利をつかむために残された道は「こっそりとドーピングをすること」です。
勝つためには何でもする。違反薬物だって使用する。
さすがにみんながみんなそうしているとは思えませんが、それがスポーツの世界、勝負の世界には存在します。
ボディビル、フィジークも同様です。
ドーピングはビジネス
どのスポーツでも勝利すると、スポンサーがつくことがあります。
勝利できないと、スポンサーもつきません。
ドーピングをし圧倒的な実力差(?)を見せつけ、勝負に勝つのです。
そして、スポンサー契約をし、収入を得ます。
スーパースターになるためには、マッチョでなくてはいけません。
イメージのこともあるため、「自分はドーピングしている」と公にできません。
とは言っても、スポンサーもドーピングしている「であろう」ことくらいは知っていると思われます。
公言しなければ、証拠がなければ「シロ」なのです。
ドーピングを告白した元競輪選手
実際に、ドーピングを告白した元競輪選手もおりました。
また「自分も(薬を)使わないと、使ってる上の選手に勝てない」と競技に失望し、若くして引退していった選手の記事もあります。
スポーツ界のドーピング問題について興味のある方は次の記事をお借りしました。
こちらも「ツールドフランス」という自転車ロードレースで7回優勝をした選手の、インタビュー形式のドーピング告白記事をお借りしました。
ボディビル、フィジークにおける「ユーザー」とは
ボディビルダー、フィジーカーには「ユーザー」「ナチュラル」二つの呼ばれ方が存在します。
それは、「禁止薬物に指定されている薬物、成分を用いて体づくりをしているかどうか」で分けられます。
つまり、ドーピングをしているかどうかです。
「ユーザー」と呼ばれるボディビルダー
「ユーザー」とは、ドーピングをしている、また、過去に使用したことがある人を指します。
呼ばれ方は「ユーザー」のほか、皮肉を込めてか「ステユーザー」「ステロイダー」などとも呼ばれます。
そんなドーピングで引っかかるアナボリックステロイドやホルモン剤ですが、病気の治療のための薬物です。
今でも治療薬で臨床で普通に使用されています。
正確に言えば、アナボリックステロイドはもともと競技能力の向上を目的として開発されたもので、のちに激しい消耗状態(重度のやけど、再生不良性貧血など)に対する医療用に応用されたもの。
インシュリンなどのホルモン剤は医療用です。
後述しますが、一般的に耳にする「ステロイド剤」とアナボリックステロイドは別物です。
ユーザーの特徴としては、普通ではありえないほどの筋肉量にあります。
薬物無しではとても到達することができない筋肉量です。
しかも短期間で別人にまで変わることも多く、その効果は絶大とされています。
運動栄養休息をしっかりとって筋トレをしている人
筋トレしないでただステロイドを使用している人
この比較では、「筋トレしないでただステロイドを使用している人」のほうが筋肉量がアップしたというとんでもない結果もあります。
しかしこの例は、結構なステロイドの量を推奨される使用法で使用した場合に限ると思います。
やはり、しっかりとトレーニングをすることは最低条件です。
「本当にこれでステロイド使ってるの!?」という人もいたりもしますので、どうやらドーピングの方法も勉強しなければいけないようです。
「薬物無しでボディビルなんて、やる気あるのか?」
これはとある外国人ビルダーの言葉ですが、「勝ちたければやれることはすべてやるのが当たり前。そんな覚悟がないやつはやる気が無いのと同じ」という意味のようです。
つまりは、人間離れした筋肉をまとい、勝利したければステロイドを使用するのは当たり前と言わんばかりのものです。
もちろん、ほとんどの人は薬物無しで健康的に時間をかけてボディビルを行っていきます。
ユーザーは「ユーザーではない」
ステロイドを使用して体づくりしているボディビルダー、フィジーカーを「ユーザー」と呼ぶことがありますが、別にドーピング検査に引っ掛かってそう呼ばれているわけではありません。
そして、「自分はドーピングしているよ」と公言しているわけでもありません(公言している人も中にはいます)。
では、ユーザーの証拠はどこにあるのかといえば、「証拠はありません」。
あくまで「見た目」「競技背景」による「状況証拠」にすぎず、推測の域を出ません。
ステロイドを使用している人が「僕はドーピングしています」とわざわざいうことにはほとんどありません。
スポンサーのことや応援してくれている人のことなどを考えれば、ばれるデメリットの方が大きいからです。
ボディビル、フィジークにおける「ナチュラル」とは
一方、「ナチュラル」と呼ばれる人はドーピングを過去に一度もしないで体づくりを行っている人たちのことです(ライフタイムドラッグフリーとも言われています)。
長年の試行錯誤、長年の自己管理、トレーニングをもって、一切の違反薬物を用いずに肉体の限界に挑戦します。
体づくりをしているほとんどの人がナチュラルだと思われます。
しかし、ユーザー同様誰が本当にナチュラルなのか、これまた証拠がないのでわかりません。
あくまで見た目と状況証拠だけです。
上に行くほど、選手同士が疑心暗鬼になっていることもあると思います。
ステロイドを使用せずナチュラルでいる理由
これは僕の意見ですが、一番は「フェアではない」のが理由でしょう。
確かに勝負には勝ちたいですが、やはりドーピング行為は「チート」です。
いかに周りが「すごいすごい」と言ってくれても、薬物の助けがあるならばなかなか堂々としてはいられません。
「どうすればあなたのようになれますか?」と聞かれても、すべてを話すことはできません。
常に後ろめたさが付きまとう気がしてなりません。
あくまでフェアな世界での勝負、フェアな方法での自分との戦いを目指しています。
また、
薬物無しでどこまで行けるのか
自分の可能性を試したい
あれこれ試して評価してまた試してと、その過程がとても楽しい
筋肉への飽くなき探求
これらも理由の一つだと思います。
結局は個人の考え方、価値観によるところになります。
ボディビル、フィジークのコンテストは全てドーピング禁止
どのスポーツに言えることですが、ドーピングは禁止されています。
ドーピング検査をしていない大会でも、原則的にはドーピング禁止です。
フェアではないから。
使用者の健康を損ねるからです。
ボディビル、フィジークのコンテストにおいても、本当はどの大会でもユーザーは出場できません。
違反薬物を使用せず、スポーツマンシップにのっとってフェアに勝負をします。
しかし、ドーピングをして出場しても、検査に引っ掛からなければ使用している本人にとっては問題ありません。
もちろん、フェアではありません。
それで優勝した場合、二位以下の選手は果たしてどう思うのか?
ばれなければ堂々と勝利宣言をしていいのか?
ドーピングをしていても、「クロ」の証拠がなければ問題ないのか?
ドーピング検査がある大会でも検査はたいてい尿検査だけなので、どうしても検出されない薬物もあるとされています。
そしてそもそも全員が検査対象になるわけでもありません。
また、ドーピングに引っ掛からない薬物の使用方法もあるわけで、「ドーピング検査に引っ掛かる奴はバカ」という格言まであります。
結局のところ、出場する選手のモラルにかかってくることになります。
そして、検査機関とユーザーのドーピング問題は、「使用する側もありとあらゆる手を使って検査をすり抜けるすべがある」ため、昔からいたちごっこになっています。
ドーピング禁止ではあるが検査のない大会
ドーピング禁止をうたっているものの、検査が無い大会もあります。
繰り返しますが、検査があってもなくても、「ドーピング禁止」には変わりありません。
しかし
検査が無いのでドーピングしても問題ない(ドーピング禁止ではあるけど)
いくら見た目が怪しくても、使っていると言わなければ証拠はないので問題なし
そもそもユーザーが集まる大会はドーピングしないと他の選手と同じ土俵にすら立てないし勝負にもならない
ドーピングをうまくコントロールするところも体づくり、勝負の一つになってしまっている
薬物使用を公言したらドーピング違反になり失格の可能性あり
検査のない大会にはユーザーが集まってくるのは想像できることかもしれません。
だいたいの客層も、「この大会に出場している選手は使っていて当たり前」と認知したうえで、そんな大会を観戦に行きます。
今ドーピングしていなければナチュラル扱い?
「過去にドーピングをしていたが今は使用していない人」もナチュラルだ、という話もありますが、一回でも使用したらナチュラルとは言えないと思います。
コンテスト出場前にドーピングをして下地を作り、あとは薬を抜いていざデビュー。
薬を抜けば筋肉量は減るかもしれないが、「筋核」は10年以上は多いまま。
つまりは筋肉が非常に発達しやすい状況をキープできる。
なんて方法もあり、ナチュラルと比べて筋肉量では大きな差が生まれるため、勝つためには効率的だそうです。
この方法だとコンテストデビューしない限りはコンテスト後の検査はもちろん、抜き打ち検査に当たる可能性も極めて低いためドーピング検査に非常に引っ掛かりにくいと言われています。
もうこうなってくると、誰が何を使っているのはわからないのが現状です。
繰り返しますが、見た目がどんなに怪しくても証拠がなければ「シロ」なのです。
また、本当にドーピングをしていないのに物凄い体をしている人もいるので、そんな人まで疑われてしまうこともあったりします。
ボディビルとアナボリックステロイドの歴史
もともとは薬物を使用して体づくりをする、ということはなかったボディビル。
さかのぼればウエイトトレーニングの歴史は古く、紀元前2500年のエジプトで筋トレの記録が残っています。
「強くなるためにはワインと肉を食え」と言われていたそうで、その頃からたんぱく質が体をつくるということが何となく知られていたのではないでしょうか。
そのころの日本は縄文時代後期。
3世紀にはバーベル、ダンベルの原形のようなウエイトで男女問わず筋トレをするようになったそうです。
その頃の日本は卑弥呼がいた時代です。
たんぱく質が発見されたのは1830年代。
バーベルやダンベルが今の形になったのは19世紀の終わり頃と言われています。
世界初のボディビル大会は1900年にロンドンで開催された「グレート・コンペティション」。
筋トレの歴史はとてつもなく古いのですが、ボディビルコンテストとして肉体美を競い合う公式の大会はここから始まりました。
ビタミンの発見は1900年初めころ。ビタミン剤はその頃に開発されました。
そして1955年、アメリカの重量挙げの専属医によって「筋肉増強、運動パフォーマンスの向上」を目的としたアナボリックステロイドが開発されました。
そしてその頃ようやくエッグプロテインの開発がされました。
そこからサプリメント、ドーピングともども一気に発展していくことになります。
アナボリックステロイドと副腎皮質ステロイドは別物
まず初めに、ステロイドといえば「薬局で処方されるステロイド」というイメージがあるかもしれませんが、そのステロイドとアナボリックステロイドは別物です。
副腎皮質ステロイドは様々な治療用として一般的に使用されていますが、アナボリックステロイドはもともとドーピング目的で開発されたものであり、通常では考えられないほどのレベルでの男性ホルモン作用による肉体強化を期待するものです。
そんなアナボリックステロイドですが、現在では重度のやけど、再生不良性貧血などの治療薬として使用されることもあります。
しかしもともとは治療用ではありません。
副腎皮質ステロイド
⇒一般的に使用されている治療薬。もともと副腎皮質という部分から分泌され、体の修繕を行っている。
免疫抑制、抗炎症作用、抗アレルギー作用。膠原病や関節リウマチなどの自己免疫疾患やアトピー性皮膚炎、花粉症、気管支ぜんそくなどのアレルギー疾患の治療に使用します。
ドーピング検査には引っ掛かりませんが、一部引っかかるものがあるのでご注意を。
アナボリックステロイド
⇒20世紀初頭に発見された「テストステロン」を効果的に人体へ投与できる形に改良したもの。
テストステロンの持つ筋肉増強作用などにより、通常ではありえないほどの筋肉パフォーマン化を向上させるのが目的です。
こちらは違反薬物であり、ドーピングに引っ掛かります。
バルクアップと筋肉増強のため!アナボリックステロイドの歴史
アナボリックステロイドはもともと1935年のテストステロンの発見から始まりました。
テストステロンは言わずと知れた、「男性ホルモン」です。
男性ホルモンには男性の体をつくる作用があります。
男性と女性、全然体つきが違う大きな理由は、テストステロンの量が違うからです。
性別が作られるほどに大きな肉体の差を生む物質、それがテストステロンです。
その後、研究が進み、1955年、アナボリックステロイドが誕生しました。
テストステロンの強力なアナボリック作用はそれが発見された昔から知られていましたが、アナボリックステロイドという薬物が開発されてからというもの、より効果的に体内にテストステロンを劇的に増やすことが可能になり、ドーピングとしての地位を築くことになりました。
当然それまでは皆ナチュラルであった、と考えられています。
そして1960年代には様々なトレーニングマシンの開発が進む。
プロテインが開発されたのもそれのちょっと前です。
いよいよフィットネスブームの幕開けです。
ちなみにそのあと、ボディビル世界チャンピオン、アーノルド・シュワルツネッガーの時代がやってきます。
ちなみにシュワちゃんはのちにアナボリックステロイドの使用を告白しています。
そんなわけで、サプリメントの開発よりも古い歴史を持っているのがアナボリックステロイドです(ビタミン剤だけは1900年初めからありましたが)。
そしてその後、「筋肉を発達させる便利なもの」としてボディビルや重量挙げを中心に、フィットネス界にアナボリックステロイドが広まっていきました。
オリンピックにアナボリックステロイドが禁止薬物に登録されたのは1976年のモントリオールオリンピックが最初になります。
ドーピングはボディビルだけではない
お金の動くところに利権あり。
お金が動くスポーツのところにドーピングあり。
そしてオリンピックは戦争ともいえる、国家同士での仁義なき戦い。
前に紹介した競輪選手のように、ドーピングが存在するのはボディビルやフィジークに限った話ではありません。
そしてオリンピックの国家ぐるみでのドーピング隠蔽も知られているとおりです。
検査が無ければ、そして検査に引っ掛からなければ「シロ」であり、どんなに見た目が怪しくても、一般の人には関係ありません。
そもそもネットの発達によりユーザー、ドーピングの存在も少しは知られるようにはなったと思いますが、やはりほとんどの人はそんなものが存在すること自体知らないと思います。
人々は今日も「普通のマッチョ」よりも「スーパーマッチョ」を観戦、応援するのです。
ボディビルダーのステロイド使用の見分け方
ユーザーかどうかの見分け方法はある程度はあるようですが、やはり証拠がないので憶測でしかありません。
外見で確定できるなら、ドーピング検査なぞありません。
ざっと上げてみます。
異様に発達した筋肉
筋肉の成長があまりにも早すぎる
えら(アゴの)が張る
僧帽筋の異様な盛り上がり
顔、胸、背中のニキビ
女性化乳房
腹部の膨満
大腿骨骨頭壊死
結局は主観でしかありませんし、みんなこの症状が出るわけでもありません。
あったとしても別の理由でその特徴が出ているだけで、違う場合もあります。
普通では考えられないほどのすごいマッチョであっても、本当に違う場合もあります。
これはもう見る人による主観です。
使用する薬物や単純に量によっても変わってきます。
女性ボディビルダーはステロイドを使用しているの?
これも男女関係なく、すべては「見た目」と「状況」による勝手な憶測にしかなりません。
ミスオリンピア(女性のボディビル世界大会)あたりになるともう露骨ですが、やっぱり証拠はないのです。
オリンピアクラスではなくても、見た目が普通っぽい人でも、男女関係なくどう見てもユーザーに見えない人がドーピング検査に引っ掛かった例もありますし、誰が何を使っているのか見た目だけではわからないことはあると思います。
アナボリックステロイドの副作用とは
先ほどの身体的特徴にも含まれますが、命に係わる重篤な副作用も多く存在します。
また、身体だけではなく、「うつ」「狂暴化」など情緒不安定になるなどの精神面への悪影響もあります。
アナボリックステロイドの最大の副作用は急死
多く知られているところでは
腹部の異様なせり出し
パルンボイズム
ムーンフェイス
女性化乳房
睾丸委縮
女性ならひげ生えたり声変わりしたり男性化
パッと見の大きな副作用はこのあたりですが、肝心なのは見えない部分の「サイレントキラー」です。
肝機能障害、心疾患、がん、血栓による急死です。
使用する薬剤と量によっても変わってくる部分だと思いますが、使用方法も複雑ですし、作用の度合いや副作用の出現具合も個人差が大きいです。
「薬物との相性も才能のうち」なんて言われることもあるほどです。
アナボリックステロイドの副作用について、詳しくはこちらの記事をご参照ください。
参照⇒工事中です
アナボリックステロイドの購入方法
僕は買ったことありませんが、ネットで買えるようです。
アナボリックステロイド、ホルモン剤は薬なので病院で処方してもらわないといけないのですが、ネットならば個人で購入することができます。
使用方法については自分で調べるか、それを生業としている人もいるようなので指導を仰ぐといいでしょう。
そもそも使用を推奨しませんが、使用方法が複雑なため軽い気持ちでサプリメント感覚で使用するのはやめたほうがいいと思います。
世界的には「見栄えをよくしたい」という若者があっさり使用するケースも多いようです。
また、国内の某クリニックでも「筋肉増強コース」があり、「アナボリックステロイドで筋肉をつけましょう」「あなたもドーピングしてかっこよくなりましょう」と、ドーピングをすすめているところもあって、世も末です。
ちなみに、男性更年期障害というものがあります。
何らかの理由で急激にテストステロンの量が激減し、うつ症状を呈するものです。
その場合はテストステロン補充療法が適応になる場合があります。
うつ病と間違われやすいため、注意が必要です。
ところで、2019年から混成労働省がアナボリックステロイドの使用の実態について調査を始めているので、近い将来ネットで規制がかかるのかもしれません。
その場合、新たな入手ルートが確立されていくことでしょう。
ボディビルダーは早死にする?寿命が短い?
ボディビルダーに限らず、マッチョは短命なんて思われがちなところがあります。
下手すれば「筋肉つけすぎると寿命が縮む」「マッチョだから早く死んだ」なんて、根も葉もないことを言われそうです。
ボディビルダーはステロイドで死ぬ
アマチュアでもユーザーの人はスポーツ界隈にはたくさんいますが、特に「薬の量が多い」と推測されるプロボディビルダーは実際に短命が多いです。
しかし筋肉をつけすぎたから死んだとか、そんなマンガのような話ではなく、「ドーピングによる副作用」による急死がとても多いです。
30代、40代で有名どころもバタバタ急死しています。
ボディビルダー、マッチョは短命という詳しい記事は、次をご参照ください。
アナボリックステロイドによる死はもちろんですが、アスリートが短命の傾向であるのにはまた別の理由があったりもします。
これは普通のメンタルではなかなか達成できないので、ほとんどの人には当てはまらないとは思います。
究極のボディメイク!?シンソールという詰め物
ボディビルは筋肉を発達させるのが一番の目的です。
筋肉でモリモリになるのは当たり前ですが、「詰め物」でモリモリ(?)にする方法もあるにはあります。
これぞ偽筋の極み!扇風機おばさんもびっくり!
筋肉に「シンソール」という油脂のようなものを注入し、その部位を膨らませて筋肉を大きく見せる方法です。
シンソールとは油脂を主成分とし、リドカイン、アルコールで構成された液体のことです。
これを太くしたい部位に注入するとそこに液体がたまるので、物理的に太くなるというわけです。
しかしもちろん筋肉ではないので、力が強くなったりはしませんし、見た目もはっきり言って不自然極まりないです。
おまけに副作用もてんこ盛りですので、そんなおかしなことをしないで普通に筋トレすればいいのにと思ってしまうのは、きっと僕だけではないはずです。
しかし、シンソールはプロボディビル界でも使用されていると言われています。
弱点のカーフに注入、二頭筋、三頭筋にに注入、三角筋後部に注入などなど。
プロレベルがピンポイントで使用すると、もともとの筋肉がすさまじいのではっきり言って分かりにくいです。
また、シンソールではなく、ヒアルロン酸を注入して、より自然に見せるやり方もあるとのこと。
ドーピングからシンソールやヒアルロン酸、もう何でもありのボディメイクです。
シンソールの副作用
もちろん、異物を注入するわけですから体にとっては害があります。
しかし、害が無かったとしてもそんなもの入れたくないですがね!
硬化性脂肪肉芽腫
肺塞栓
神経損傷
感染症
脳卒中
感染症を起こして結局切除する人は結構いるみたいです。
ボディビルダー、アスリートがドーピングする理由まとめ
副作用を恐れず、命を懸けて勝利を手にする。
といえば聞こえはいいですが、やはりフェアではありません。
みんな使っているから自分が使ってもフェアである、という世界になってしまっているのがスポーツ界の闇の部分。
大舞台になるほどに、薬とお金が動く、闇の世界。
それでもなお、ボディビルはマイナーな世界です。
ドーピングをして勝利を手にするか。
自分の持った遺伝子の限界に、地道に向かい合うか。
スポーツ界のこれからは、個々の考え方、モラルにゆだねられています。
しかし実際のところ、ボディビルに限らずスポーツ界は、大きな舞台になるほどに自分だけの考えではコントロールできないのかもしれません。
そんな世界であることを受け入れたうえで大舞台を目指すのか。
あくまで自分がコントロールできる世界での勝利を目指すのか。
とは言っても、実際のトレーニーはほとんどがナチュラルだと思います。
ナチュラルでしっかりと体をつくりたい方、次の記事をご参照ください。
肉体改造のまとめ記事はこちら。
ナチュラルでボディビルを行うならば、なおさらトレーニングは分割でしっかりと追い込むべし!
スプリットルーティンはユーザーのものだけではありません。
力を出し切って、しっかりと回復させよう!