トレーニングを頑張る人ほどとっておきたいサプリメントの一つ、BCAA。
BCAAは「必須アミノ酸」の一部である「分岐鎖アミノ酸」のことです。
バリン、ロイシン、イソロイシンがくっついたものです。
BCAAは「トレーニング中の筋肉の分解を防ぐ」として、昔から多くのマッチョたちに愛されてきました。
某有名ビルダーの方も「BCAAを忘れた日はトレーニングしないで帰る」と言っているくらい、筋肉を発達させたいマッチョにとって重要なアミノ酸です。
現在はトレーニング中にEAAをとることがメジャーになってきました。
「EAAの中にはBCAAも含まれているからBCAAは必要ないのでは」
なんて言われることも多いようです。
近年では
「バランスのよい高たんぱくな食事がとれていれば、BCAAは不要。」
「トレーニング中にBCAAが不足し、それを補うために筋肉を分解してBCAA得ることもない」
という科学的見解が有力視されています。
しかし完全にBCAAが無意味であるかどうかはわかりませんし、体感を得ている方がいるのも事実。
また、理屈からもBCAAを摂るべきだ、という考えの方もいると思います。
今回は肯定的な見解からBCAAについて解説したいと思います。
本記事を読むことによって
EAAもBCAAも両方必要である
どちらかをトレーニング中に飲むならば、BCAAの方
トレーニングを頑張る人ほどBCAAは必要になる!
トレーニング前、トレーニング中にBCAAを飲むことは筋発達に有効
ということがお分かりいただけると思います。
一生懸命トレーニングをすれば筋肉は発達します。
その一方、一生懸命トレーニングすれば、筋肉は分解されていきます。
筋肉は「合成」と「分解」が釣り合っており、合成が優位になった時、筋肉が発達していくのです。
筋肉の分解を防ぐことは、筋肉の発達に大きな意味を成すのです。
日々のハードなトレーニングの成果をより大きなものにするためにも、トレーニング時にはぜひBCAAを取り入れてみてください。
ボディビルダーの基礎サプリ、BCAAのはたらきとは
BCAAとは分岐鎖アミノ酸と呼ばれ、必須アミノ酸の一部です。
必須アミノ酸の中の「バリン、ロイシン、イソロイシン」のことです。
EAA(必須アミノ酸) ⇒フェニルアラニン、ロイシン、バリン、イソロイシン、スレオニン、ヒスチヂシン、トリプトファン、リジン、メチオニン
「Branched Chain Amino Acid」の頭文字をとって、BCAAです。
必須アミノ酸なので体内で合成することはできず、外から摂取する必要があります。
BCAAは肉や魚、卵などの動物性たんぱく質食品に多く含まれており、バランスのよい食生活を送っていれば不足するものではありません。
しかし、たんぱく質を十分にとっていてもトレーニング時にはBCAAの必要量が一気に増し、筋肉を分解してBCAAを得ようとしてしまいます。
ウエイトトレーニング時にはBCAAが消費されていく!
ウエイトトレーニングなど筋肉を酷使する運動をすると、筋肉中のグリコーゲンだけではなく、補助エネルギーとしてBCAAも使用されます。
筋肉のエネルギーとして使用されるアミノ酸は「BCAAだけ」です。
グリコーゲンだけではなく、BCAAも補助エネルギーとして使われていきます。
BCAAはグリコーゲンと違い、乳酸をためない優れたエネルギー源です。
筋肉を動かすほどに、BCAAの代謝酵素である「BCAT」という酵素が活性化されます。
BCATが活性化されるほどBCAAはせっせとエネルギーとして使用されていきます。
血中にBCAAが残っているうちはいいのですが、枯渇すると足りなくなったBCAAはどこから補充するのか。
筋肉を分解してBCAA作り出し、運動エネルギーに変えていくことになります。
筋肉は文字通り身を削ってエネルギーを生み、激しい運動をするシステムになっております。
糖質脂質だけがエネルギーと思いきや、アミノ酸(BCAA)もエネルギーとして使用されるのです。
そしてそれは、筋肉を酷使するほどに、その需要が高まります。
つまり、ウエイトトレーニングのような筋肉を酷使する運動においてBCAAの出番はとても多く、トレーニーが昔からBCAAのサプリメントを利用してきた理由がわかります。
我々トレーニーの目的は、運動そのものではなく、あくまで筋肉を発達させることです。
普段、筋肉は「分解」と「合成」が釣り合っています。
「合成」が「分解」を上回った時、始めて筋肉が発達します。
そのため、筋肉の分解を少しでも抑えることも、筋肉の発達には大切です。
身を削らずに補助エネルギーのBCAA枯渇させないよう、トレーニング時にはBCAAの血中濃度を高めておく必要があります。
普段の食事にもBCAAは含まれています。
しかし、それでもウエイトトレーニングのような筋肉を酷使する運動時はあっという間に枯渇し、筋肉からそれを得ようとしてしまいます。
そこで、トレーニング時にサプリメントとしてBCAA摂取しトレーニング中の筋肉の「分解」を抑える、身を削らないようにする、というわけです。
EAAだけでは足りない理由
冒頭でも紹介したとおり、EAAにもBCAAは含まれています。
BCAA ⇒バリン、ロイシン、イソロイシン
EAA ⇒フェニルアラニン、ロイシン、バリン、イソロイシン、スレオニン、ヒスチヂシン、トリプトファン、リジン、メチオニン
ウエイトトレーニング中はEAAの中のBCAAだけが選択的にエネルギーとして使用されてしまうためBCAAだけが無くなることになり、結果的にEAAのバランスが崩れてしまいます。
よって、
運動エネルギーの枯渇を起こさぬよう、BCAAはBCAAとして摂取。
筋肉の材料そのものとして、EAAはEAAとして摂取。
BCAAもEAAも同時に両方の役割を果たすことはできません。
BCAAは運動エネルギーとして枯渇し、筋肉が分解されないようにとっておき
EAAは筋肉の合成に回ってもらえるよう、別ににとっておく
これが理想です。
BCAAとEAA、トレーニング中におけるはたらきとしては役割が違うということです。
EAAかBCAAどっちを摂ればいいの?
トレーニング中、BCAAだけだと筋肉の合成をしたいときに十分な筋肉の材料がない。
トレーニング中、EAAだけだとやっぱりBCAAが使われるため、残ったアミノ酸だけではバランスが悪い。
結局、トレーニング中に最も使用されるアミノ酸はBCAAです。
「筋肉の合成はトレーニング中に始まっている」と言われるので、トレーニング中はEAA飲んでおくのはいいのですが、トレーニング後でも間に合うと言えば間に合います。
しかし、筋肉の分解を防ぐタイミングはトレーニング中しかありません。
色んな見解がありますが、結局EAAもBCAAもどっちも必要なのです。
しかし、どちらかといえばBCAAのほうが必要という見解もあります。
「筋肉の合成は筋トレ中から始まっている」といえますが、トレーニング後にホエイプロテインを飲んでも十分です。
トレーニング中の筋肉の分解を防ぐ、という点はBCAAが含有されているEAAでも可能ではありますが、BCAA単体でとるよりもコストがかかります。
トレーニング前にホエイプロテインを飲んだ場合も同様です。
ホエイプロテイン30gには約6gのBCAAが含まれています。
10gのBCAAとる場合だと60gは飲まなくてはいけませんし、コストも消化も余計にかかります。
血中濃度の上がり具合、ピークの高さもアミノ酸(BCAA)には劣ります。
ここは普通にBCAAをとっておいたほうが、コストもかからず更に十分な摂取量を得やすいでしょう。
トレーニング時に摂るとすれば、理想はBCAAとEAAどちらも。
どっちかにするならば、BCAAです。
BCAAを摂るタイミングはトレーニング時!
たんぱく質の食品にはBCAAが含まれていますが、より多くBCAAが必要になる場面は、なんといってもトレーニング中です。
筋肉を酷使すると補助エネルギーとしてBCAAが利用され始めます。
筋肉を酷使するほどにBCAAの需要は高まります。
あっという間に不足すると筋肉を分解してBCAAを得るため、トレーニング中には血中BCAA濃度をしっかりと高めておく必要があります。
BCAAはトレーニング前、トレーニング中がおすすめ
BCAAをサプリメントでとることの最大の利点は、消化吸収がとても早いことです。
BCAAのサプリメントはアミノ酸という形態のため、すぐに吸収されます。
お肉のように時間をかけて消化吸収する必要がなく、30分ほどで血中濃度がマックスになり、最低2gの摂取でその後2時間ほど維持が可能と言われています。
単純に摂取量が多くなると、血中濃度のピークがさらに高くなります。
お肉にも十分なBCAAが含まれています。
しかしお肉だと消化吸収がゆっくりなので、トレーニング中にBCAAの血中濃度がマックスになることはありません。
低めでじわじわ、といった感じです。
BCAAをトレーニングの30分ほど前に飲んでおくことでトレーニング中にはBCAAが満たされていることになり、筋肉の分解を最小限にしながらガンガントレーニングができるでしょう。
さらに、トレーニング中にもBCAA飲んでおけば枯渇の心配はさらになくなると思います。
トレーニング時のBCAAの必要量
BCAAは最低でも2g以上とらないと血中濃度が高くならないため、最低でも2g、一般的には5から10gとる必要があると言われています。
トレーニング前に一度に飲むもよし。
トレーニング前と最中に半分ずつ飲んで、トレニング中のBCAA濃度を徹底的に落とさない、とするもよし。
継続しやすい方法での摂取がおすすめです。
BCAAのおすすめの摂取量は
トレーニング前に5g
トレーニング中にちびちびと5g。
これでトレーニング中はBCAAの血中濃度を高く保ち、筋肉の分解を抑えることが期待できます。
寝る前にBCAAは必要?
寝る前に筋肉の材料の補給は必要です。
しかし、寝る前というのは急激にBCAAだけが必要になるタイミングでもありませんし、もちろん筋肉だって酷使しないためBCAAが枯渇することもありません。
寝る前のアミノ酸補給を行うならば、ホエイプロテインで十分です。
寝る前はBCAAだけではなく、バランスのよいたんぱく源を意識しましょう。
そもそも夕食をしっかりバランスよく食べていれば、特別な理由がない限りわざわざ寝る前にさらにプロテインを足す必要もないとも言えます。
よって、寝る前にわざわざBCAAだけを摂る必要はありません。
バランスよくアミノ酸が含まれた食事をとれば十分です。
BCAAのおすすめはこちら
トレーニング時には必須ともいえるBCAA。
しかしBCAAのサプリメントは数多く、どれを買ったらよいのやら。
個人的には使用方法によって選ぶ商品が変わってきます。
BCAAだけを導入したい
今持っているEAAにBCAAを追加して、完ぺきなドリンクを作りたい
BCAAだけを導入したいのであれば、フレーバー付きをトレーニング中に飲む。
EAAにBCAAを追加して完ぺきなトレサプリを作りたい方は、味付きEAA+ノンフレーバーBCAAを。
なお、BCAAにはカプセルタイプもありますが、特別な理由がない限りおすすめしません。
1個当たりの含有量もとても少ないですし、たくさん飲んでもすぐには溶けず、消化吸収に難があります。
そしてなによりパウダーよりもコストがかかります。
品質安心!California Gold Nutrition, BCAAパウダー
アミノ酸で高品質、といえばわが国が誇るブランドである味の素。
「Ajipure(アジピュア)」ブランドの通り、味の素のアミノ酸を原料としています。
このBCAAは高品質なのに激安という、非の打ちどころのないBCAAです。
国内で買うと高いのに、外国の製品になると安くなるという謎現象です。
やっぱり広告費のせいでしょうか?
国内のBCAAだとこの商品の3倍の値段がします。
品質とコスパを両立したのがこのBCAA、おすすめです。
iHerbのみの販売、そしてノンフレーバーしかないので
「普段からEAAを飲んでいるけど、それにプラスする」方には特に最適です。
トレーニング前に5g、トレーニング中に5gがおすすめです。
ノンフレーバーは苦いですが、5g程度だったらビルダー飲みも問題ないですし、フレーバー付きのEAAに混ぜる分には全く苦みは感じません。
カリフォルニアゴールド BCAA 454g 45回分 2686円
AmazonおすすめBCAA エクステンド
BCAAといったらXTEND。
トレーニーならみんな知ってるエクステンド。
フレーバー付きのBCAAといえば、世界トップシェアを誇るBCAAブランド、XTEND(エクステンド)です。
味に外れがなく、飲みやすく、溶けやすい。
この商品はiHerbよりAmazonでの購入が700円ほどお得です。
エクステンドは楽天も高いですね。
どれを買ったらよいのかわからない、iHerbはいつも売り切れ、人気のBCAAを安く買いたい。
そんな方はAmazonからのエクステンドがおすすめです。
サイベーション エクステンド 90回分 6500円
他にはない破格っぷり、F&WのBCAA
F&W BCAA 1㎏ 100回分 2980円
一番の破格です。
エクステンドの半額、グロングよりさらに1000円も安いという破格っぷりです。
甘すぎない代わりに少し苦みも残っているようですが、好みもあると思います。
ふんだんにBCAA使用し、肉体改造を向上させていくのか。
美味しさ重視でちょっと高いBCAAを買うのか。
おそらく肉体優先になるでしょう。これほどの破格のBCAAは他では絶対に見られないはずです。
※この商品に限らず、「国内製造」というものは、「外国から原末を輸入して、国内でパッケージング」をしても、国内製造になります。
よって、減量をどこで作っているか気になる場合はメーカーに問い合わせる必要があります。
ボディビルを行うならば飲むべし!BCAAまとめ
筋肉を酷使するとエネルギーとしてBCAAが選択的に使用されます。
糖質などのエネルギー源をしっかりとっていても、これは避けることができません。
血中のBCAAが不足すると、筋肉を分解してBCAA取り出し、使用することになります。
つまりは筋肉の分解です。
トレーニング前、最中にBCAAをとっておけば、血中には十分なBCAAが満たされ続けるため、筋肉を分解してBCAA得る作用を抑えることが期待できます。
せっかく一生懸命筋肉を鍛えているのに、一方では筋肉が分解されている。
これではプラスマイナスゼロです。
筋肉は「合成」が「分解」を上回った時に発達します。
日々のハードトレーニングを無駄にしないためにも、往年のビルダー愛用のBCAA、ぜひ取り入れることをおすすめします。